対談したももいろクローバーZの百田夏菜子さん(左)とがん研有明病院の大野真司医師=東京都中央区、西畑志朗撮影
乳がんの早期発見や治療の重要性を広める「ピンクリボンフェスティバル」(日本対がん協会、朝日新聞社など主催)が「乳がん月間」の10月に開かれる。15年目を迎えた今年も、各地でシンポジウムやウォーキングイベントなどがある。
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今年のイベントにゲスト参加するアイドルグループ「ももいろクローバーZ」の百田夏菜子さん(23)の周囲にも乳がんの経験者はいるそうです。日ごろ感じる思いや疑問をがん研究会有明病院乳腺センター長の大野真司さんにぶつけ、一緒に考えてもらいました。
百田さん 母の友人やスタッフなど、私の身近にも乳がんの人がいるので、ひとごとではありません。
大野さん 世界では年間160万以上の人が、国内では年約9万人が乳がんにかかります。かかる人が多いけれど、治る人も多い病気。9割の人が治ります。早く見つかると、手術で乳房を残せたり、髪が抜ける副作用のある抗がん剤を使わなくて済んだりします。
百田 がんはこわいというイメージが強すぎて、治る病気という認識はありませんでした。検診は何歳から受ければいいですか?
大野 検診の対象は40歳以上です。年間の患者約9万人のうち、40歳までにかかるのは全体の6%。35歳未満は2%、20歳未満は1%以下。若い人もかかるというイメージかもしれませんが、実際は少ない。患者数は増えていますが、増えているのは50歳以上で、20~30代はほとんど増えていません。
百田 私の年齢では、検診は受けなくていいんですね。
大野 症状がなければ、検診を…