衆院選愛知7区は、無所属山尾志桜里氏(43)と、自民鈴木淳司氏(59)の前職同士が対決する。過去5回は、自民と民主が交互に勝利。前回は約5千票差で山尾氏が制した。
特集:2017衆院選
山尾氏は待機児童問題で安倍晋三首相を追及して脚光を浴びたが、週刊誌で既婚男性との交際問題を報じられ、9月に民進を離党。その後首相が衆院解散を決断し、7区が全国的な注目区となった。
山尾氏は愛知県尾張旭市で出発式に臨んだ。午前10時前、会場に到着した山尾氏は、「頑張るから」と語り掛けながら、支持者らと握手を交わした。
「雑誌の報道、離党、解散、無所属での出馬……」。第一声で週刊誌報道からの激動を振り返った山尾氏は「このまま幕引きにできない。9条を改憲したら、平和への立ち位置が変わる。それに立ち向かう声が国会には必要だ。原点に返って選挙を戦う。個人の力の結集と、安倍政権の戦いだ」と語気を強めた。
従来の支持組織の連合愛知は推薦を見送ったが、山尾氏との共闘を模索してきた共産は、独自候補の擁立見送りを決定。党員らに自主投票を呼びかけている。
鈴木氏は同県瀬戸市で第一声。「北朝鮮問題や人口減少という課題を克服し、福祉を守ることができる責任感と覚悟がある政党はどこかを選択する選挙だ」と強調。「非難やスローガンだけでは政治はできない」と野党を批判し、経済産業副大臣などを歴任した実績を訴えた。