F35Aの前で取材に応じる小野寺五典防衛相=24日午後、青森県三沢市の空自三沢基地、相原亮撮影
航空自衛隊三沢基地(青森県三沢市)で24日、最新鋭戦闘機F35Aの配備記念式典が開かれた。出席した小野寺五典防衛相は「周辺国が航空戦力の近代化や増強を急速に進めているなか、F35Aの配備には極めて大きな意義がある」と述べた。
式典には日米両政府の関係者が出席した。小野寺氏は中国やロシア機に対する空自戦闘機の緊急発進(スクランブル)が頻発していることに触れ、「F35Aは高いステルス性を有する、世界で最も先進的な航空機だ」と強調した。
F35Aは米ロッキード・マーチン社製で、敵のレーダーに映りにくい高いステルス性が特徴の「第5世代」戦闘機。この世代は日本の周辺国が開発に力を入れており、中国はJ20、ロシアはSu57の導入を進める計画だ。これまで日本の最高性能の戦闘機は「第4・5世代」にあたる近代化改修したF15だったが、ステルス性能が劣っていた。
F35Aは先月末、三沢基地に1号機が到着。来年度以降、順次導入を進め、計42機を配備する。ただ、1機当たりの導入費用は2012年度の96億円から17年度は147億円と大幅に上昇している。廃棄までの総費用も当初想定の1兆9千億円から2兆2千億円に増えている。(相原亮)