街頭演説に耳を傾ける有権者ら=10日午前、東京都内、越田省吾撮影
衆院選東京7区は自民前職の松本文明氏(68)、民進から立憲に転じた前職の長妻昭氏(57)、希望新顔の荒木章博氏(64)が争い、「三極」が対決する構図になった。無党派層が多く、小池百合子東京都知事のおひざ元だけに各氏とも「風」の行方を注視する。
特集:2017衆院選
解散後に新党の立ち上げが相次ぐ中、松本氏は地元町内会や支援団体を回って組織固めに奔走する。知名度の高い野田聖子総務相、小泉進次郎氏らが応援に駆けつけるなど、党を挙げててこ入れを図っており、「安倍政権の実績」を強調する。
民進を離党し、立憲の設立に加わった長妻氏は「国家権力の暴走に歯止めをかける」と安倍政権との対決姿勢を強調する。共産が候補者擁立を取りやめ、長妻氏にとって初めての共闘だが、陣営内には「無党派層が希望に流れるかもしれない」と危機感もある。
元熊本県議の荒木氏は10日昼前、JR中野駅前で「小池都知事の応援団の気持ちで頑張りたい」と第一声。次女で地域政党「都民ファーストの会」代表の千陽(ちはる)都議(35)も駆けつけた。千陽都議は7月の都議選で中野区から出て、自民の都議会議長を破ってトップ当選。都議選で吹き荒れた「小池旋風」の再来を期待して、戦いに挑む。