25日のSR渋谷戦で、ドリブルで攻め込む栃木の田臥(右)=Bリーグ提供
昨季のBリーグで初代王者に輝いた栃木が5連敗と苦しんでいる。開幕からの成績は2勝7敗で、東地区最下位。主将で司令塔の田臥勇太は「劇的にすぐに変わるほど甘くはない。一つ一つやらなきゃいけないことをやっていくしかない」とチームの状況を冷静に見つめている。
今季、監督と主力選手の多くが入れ替わった栃木。9月29日の開幕戦で三河に快勝したが、次の節でB2から昇格した島根に1勝1敗した後、千葉とA東京にそれぞれ連敗を喫した。
25日のSR渋谷戦は、序盤こそ厳しい守備で相手のミスを招いて得点につなげ、互角の戦いをしていたが、次第に攻守が崩れ、流れを奪われた。田臥は「守備をしっかりしようというのは確認していたが、それが継続してできていないということ。簡単なリバウンドを取られて、リズムを失う場面もあった。相手に流れが行きかけた時にもう1回踏ん張ってもう1本抑えるとか、そういう細かい部分をコツコツやっていかないといけない」。
開幕から1カ月。顔ぶれが大きく変わった栃木は、まだ得点パターンを確立できずにいる。ただ田臥は「攻撃のコンビネーション(の完成)に時間がかかってしまうのはしょうがない。でも守備やルーズボールとかリバウンド、気持ちの部分は時間をかけずにやっていかないと」と話す。
ベテランの田臥でも5連敗は試練だ。だが、厳しい現実を受け止めつつも、悲観していない。「結果が出なくて大変ではありますけど、いろいろ試しながら、自分たちがどんなバスケットを目指して行くのか見つけることが楽しい。個人的にも反省するところが毎試合ある。次の試合で修正できるか、考えながらやるのが楽しみ。それがチームの勝ちにつながれば一番。こういう時こそ何を学べるか、また勉強です」。そして、「あとはしっかりお互いを信じ合って、やり続けていくことが大事」と強調した。
栃木は28、29の両日、アウェーで東地区3位と好調の北海道に挑む。(伊木緑)
■栃木の今季成績
第1節 9/29 ○78―64三河
第2節 9/30 ●70―85三河
第3節 10/7 ●72―80島根
第4節 10/8 ○75―68島根
第5節 10/14 ●70―76千葉
第6節 10/15 ●54―77千葉
第7節 10/21 ●71―76東京
第8節 10/22 ●63―71東京
第9節 10/25 ●65―85渋谷