築地市場が移る豊洲市場の開場日について、都と市場業者側が来年10月11日を軸に調整していることが関係者への取材でわかった。都は業者との協議を経て、近く正式決定する方針だ。しかし、豊洲市場の追加安全対策工事の大半が契約できておらず、移転日程に影響を与える可能性もある。
都は10月、市場業者側に対し、来年9~10月に移転・開場する案を示し、業者数が多い水産仲卸の団体も、幹部会で来年10月の移転が望ましいと判断した。業界団体幹部によると、直前に移転作業にあてやすい連休があり、「大安」でもある来年10月11日の開場が最有力という。実現すれば、小池百合子都知事が移転を延期する前の開場日だった昨年11月7日から、約2年遅れで豊洲に移転することになる。
ただ、豊洲市場の追加安全対策工事9件のうち8件で、入札不調や施工業者の応募不足により発注が遅れている。都は条件の見直しなどで早期契約を目指している。(張守男)