学術や芸術、社会福祉など、様々な分野で功績のあった人をたたえる2017年秋の褒章の受章者が決まった。政府が2日付で発表した。受章するのは775人と22団体。団体を除く受章者のうち女性は163人(21・0%)だった。3日に発令する。
学術研究や芸術文化などへの功労者が対象の紫綬褒章は18人。建築家の坂茂さん(60)や脚本家・演出家の三谷幸喜さん(56)、作詞家の松本隆さん(68)、漫才師の宮川大助さん(68)と花子さん(63)が受章する。
危険を顧みず人命救助にあたった人に贈られる紅綬褒章は4人。今回の受章者で最年少だった山田太一郎さん(30)は昨年4月、東京都新宿区で、火災が起きた住宅から、高齢の女性1人を救助した。
公共の利益などに貢献した藍綬褒章は、トヨタ自動車社長の豊田章男さん(61)ら475人が受章。社会奉仕活動を対象にした緑綬褒章は29人と22団体が選ばれた。長年一つの仕事に打ち込んだ人への黄綬褒章は249人に贈られる。
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■紫綬褒章の受章者
(敬称略)
〈学術〉東京大教授羽田正(64)▽東京大名誉教授西田友是(68)▽京都大名誉教授津田敏隆(65)▽自然科学研究機構分子科学研究所長川合真紀(65)▽大阪大名誉教授小溝裕一(67)▽理化学研究所脳科学総合研究センターチームリーダー宮脇敦史(55)▽東北大名誉教授山谷知行(67)▽名古屋大教授貝淵弘三(62)▽京都大名誉教授橋田充(65)
〈文化〉建築家坂茂(60)▽歌人小島ゆかり=本名横井ゆかり(61)▽ピアノ演奏家小山実稚恵=本名高橋実稚恵(58)▽脚本家・演出家三谷幸喜(56)▽撮影監督藤沢順一(67)▽漫才師宮川大助=本名松下孝美(68)▽同宮川花子=本名松下美智代(63)▽作詞家松本隆(68)▽将棋棋士森内俊之(47)
(年齢は発令される3日現在。氏名の表記は原則として朝日新聞の用字としました)