世界気象機関(WMO)は6日、2017年の世界の平均気温が観測史上最も高い上位3年に入るとの予測を発表した。14年から16年にかけて3年連続で過去最高を更新しており、このままだと、16年に次ぐ観測史上2位か、15年に次ぐ3位になりそうだという。
国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP23)がドイツ・ボンで開幕したのに合わせて発表した。
今年1~9月の世界の平均気温は産業革命以前に比べて約1・1度高かった。北大西洋では「ハービー」「イルマ」「マリア」と3連続で巨大な台風が発生、シエラレオネやコロンビアでは大雨で数百人が犠牲になる洪水が起きた。ほかにも東アフリカの干ばつやアルゼンチン、チリでの熱波などの異常気象も頻発している。
ペッテリ・ターラス事務局長は「異常気象の多くは、人が出した温室効果ガスによる温暖化のせいであることは明らかだ」と警告している。(ボン=小坪遊)