米原子力空母ニミッツの格納庫内=13日、日本海上、園田耕司撮影
緊迫化する北朝鮮情勢のもと、米原子力空母3隻による日本海での軍事演習が14日、終わった。米海軍は前日の13日、訓練の様子を国内外の一部メディアに公開。朝日新聞記者も空母に搭乗して取材した。60機以上の艦載機を積み、「浮かぶ飛行場」とも言われる空母の様子を報告する。
異例の米原子力空母3隻演習を公開 北朝鮮に本気度示す
■「着艦の角度が少しでもずれたら……」
爆音を響かせながら、FA18戦闘攻撃機が原子力空母ニミッツの飛行甲板上に近づいてきた。戦闘機は着艦する瞬間、甲板上を横断するように張られた拘束ワイヤに、機体後部のフックを引っかけ、猛烈な勢いで急停止した。カメラを戦闘機に向ける記者からたった20メートルほど先。撮影にはベストポジションだが、爆風で体が揺さぶられるたびに、「着艦の角度が少しでもずれたら……」と思わず顔がこわばった。
次から次へと戦闘機が甲板上に近づいてくる。その間隔は1、2分程度。一緒に視察していた日本の防衛当局者たちが「あり得ないレベルの練度の高さだ」とうなった。甲板上の要員は伸びきったワイヤを迅速に張り直し、次の受け入れ態勢を整える。そして飛行士は寸分の狂いもなく正確な位置に着艦し続ける。
米軍が空母での発着艦訓練を公開したのは、軍事能力の高さに対する自信のあらわれだ。
■「うまくいけばフックがかかるでしょう」
「空母の搭乗取材に興味がある…