北九州空港からの便で東京に戻った日馬富士。大勢の報道陣が取り囲んだ=16日午後11時5分、羽田空港、遠藤啓生撮影
大相撲の横綱日馬富士(33)が幕内貴ノ岩(27)に鳥取市内で暴行した問題で、貴ノ岩側が日本相撲協会と鳥取県警に提出した二つの診断書の内容が異なることが16日、関係者への取材でわかった。協会への診断書は頭部の骨折などで全治2週間などと記されているが、県警への診断書の症状はこれより軽く、骨折は含まれていないことも明らかになった。日馬富士の処分を決める協会の内部調査にも影響しそうだ。
特集:日馬富士の暴行問題
同じモンゴル出身の2人のトラブルは10月25日夜、巡業があった鳥取市内の飲食店で起きたとされる。その後も巡業に出ていた貴ノ岩は29日、県警に被害届とともに、問題直後に病院で作成された診断書を提出。11月5日から5日間、福岡市内の病院に入院した。
貴ノ岩が九州場所を休場するために協会に提出した診断書は、最初の診断書の全治期間が過ぎた後で、暴行から約2週間後の今月9日付。入院した病院で「脳振盪(しんとう)、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋(ずがい)底骨折、髄液漏の疑い」と診断された。だが複数の関係者によると、県警に提出された診断書は、けがの程度は軽く、骨折などはなかった、という。
この酒席の状況を知る関係者の…