横田めぐみさんとの再会を訴える母早紀江さん=18日午後、新潟市、朝日教之撮影
北朝鮮による拉致問題の解決を求める新潟県民集会が18日、新潟市内で開かれ、横田めぐみさん(拉致当時13)の母早紀江さん(81)が「安倍総理には今度こそ金正恩(キムジョンウン)と話し合いをしてほしい」と訴えた。めぐみさんの弟拓也さん(49)や拉致被害者の曽我ひとみさん(58)らも参加し、思いを語った。
めぐみさんが市内で拉致されてから15日で40年。早紀江さんはめぐみさんと過ごした当時の家族写真が映し出されたスクリーンを背に、会場に集まった約800人へ語りかけた。「(被害者は)悪魔の手にかかって、あの国に閉じ込められて、今も『助けてください。早く来てください』と言っている」
今月6日にトランプ米大統領と面会した際のことも紹介し、「今がチャンス。これは日本国家の問題です。安倍総理が平壌に行き、金正恩とけんかじゃなく、ちゃんとした話し合いをしてくれたらありがたい」と訴えた。
拓也さんは体調の優れない父滋さん(85)が集会に参加できないことにも触れ、「これが時間の現実です。40年間捜し続ける両親の姿に胸が張り裂ける思いだ」と語った。
曽我さんは北朝鮮で一緒に過ごしためぐみさんについて「ごめんね。私が先に帰ってきちゃって。めぐみちゃんが帰るその日まで、大好きなめぐみちゃんのことを思い続けています」と話した。母ミヨシさんについては「今年(12月)で86歳。年を考えればいつどうなっても仕方ない。だからこそとっても心配です。一日も早い解決を願います」と話した。(清水大輔)