「メルカリNOW」は、メルカリの機能のひとつ。売りたいモノのブランド名や使用頻度などを選び、画像を撮って送信すると、即座に買い取り金額が示される=27日午後、東京都港区
フリーマーケットアプリ大手のメルカリは27日、中古品の即時買い取りサービス「メルカリNOW」を始めた。売りたいモノの画像をスマートフォンで撮って送信すると、即座に買値が示されて現金化できる。売り買いに時間をかけたくない人にもアプリを使ってもらい、利用者層を広げるねらいがある。
メルカリのアプリ内で、売りたい商品のブランド名や使用頻度などを選び、画像を撮影して送信すると、メルカリでの取引データをもとに買い取り価格が即座に示される。初めて利用する際は、本人確認ができる免許証などの画像を送る必要もある。2週間以内にメルカリ側が手配する宅配業者に商品を渡すと、メルカリに出品される仕組みだ。メルカリ側は、アプリ内で出品して買い手を見つける前提で、買い手が決まる前に買値を示して支払う。新サービスの買い取り価格は、これまでの取引実績より安くなるという。
27日正午にサービスを始めると、アクセスが集中。午後0時17分から午後3時ごろまで使えなくなった。その後再開した後、午後6時前には買い取り上限の額に達した。
メルカリに出品しても、購入者とのやりとりに手間がかかることもある。手間を省いて即座に現金化することで、頻繁に使う若者や主婦以外の利用を促す。
当面は買い取り対象をブランド物の服飾品に限り、メルカリが扱う商品を1日当たり合計1千万円までとする。利用状況を見ながら買い取り対象や取扱金額を増やしていく考えだ。
中古品の即時買い取りアプリをめぐっては、6月に「CASH(キャッシュ)」がほぼ同様のサービスを開始したが、こちらも利用が殺到。開始初日にサービスを停止し、8月に再開した。CASHの運営会社は今月、動画配信大手「DMM.com」に70億円で買収された。(久保智)