公式会見をする浦和の堀監督(右)と阿部=長島一浩撮影
サッカーのクラブチーム世界一を決めるクラブワールドカップ(W杯)は9日、準々決勝2試合が予定され、アジア代表の浦和(日本)が登場する。日本時間10日午前1時半開始の一戦で、開催国枠で初出場したアラブ首長国連邦(UAE)のアルジャジーラを破れば、10年ぶり2度目の4強入り。同14日の準決勝で、史上初の2連覇を狙う欧州代表レアル・マドリード(スペイン)と対戦が実現する。
8日の公式会見で、浦和の主将・阿部は「10年前に3位になったが、こういう大会にはなかなか出られない。自分たちがやってきたことを信じて、その先に行きたい」と抱負を語った。
アルジャジーラは1回戦で、オセアニア代表のオークランド・シティー(ニュージーランド)に1―0で勝利。ブラジル国籍のMFロマリーニョ、モロッコ代表のMFブスファを中心に足元の技術が確かだ。UAE代表のFWマブフートとGKハセイフも擁し、浦和の堀監督は会見で「自分たちが失点を少なくすることが大事」と警戒した。
ただ、アルジャジーラは今季、国内リーグで4勝2敗4分けの5位と苦戦。1回戦を視察した浦和のスタッフは「国内で苦戦している理由が分かった。そこを突きたい」と分析し、オークランド・シティーのDF岩田は「両サイドにスペースが空く。そこまで怖い印象は無かった」と言う。
陣地中央で相手への寄せが緩くなったり、ハセイフが高い球への対応を苦手としたりするのは狙いどころだ。アルジャジーラは初戦から中2日と、疲労回復に不安が残る。MF柏木が「いかに点を取るかが大事。2列目からもシュートを狙うことで、パスもより効果的になる」と話すように、攻撃的な姿勢を貫ければ浦和の勝算は十分ある。
パチューカ本田、カサブランカと対戦へ
もう一方の準々決勝は、日本時間9日午後10時開始で、日本代表復帰をうかがう本田の所属する北中米カリブ海代表のパチューカ(メキシコ)と、アフリカ代表のウィダード・カサブランカ(モロッコ)の顔合わせ。勝者は南米王者グレミオ(ブラジル)に挑む。(富山正浩)