記者会見で大リーグ挑戦を表明する大谷翔平選手=11月11日、東京都千代田区、長島一浩撮影
ポスティングシステムを利用して大リーグ挑戦を表明していた日本ハムの大谷翔平(23)が、エンゼルスに移籍することが決まった。8日(日本時間9日早朝)、代理人を務めるネズ・バレロ氏が発表した。日本時間の10日に入団会見をする予定。
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エンゼルスは指名打者制のあるアメリカンリーグの西地区所属。米・カリフォルニア州ロサンゼルス近郊のアナハイムに本拠を置く。日本選手では長谷川滋利さん、松井秀喜さん、高橋尚成さんがかつて在籍していた。
大谷は11月29日に渡米してロサンゼルスに滞在し、バレロ氏らと移籍準備を進めてきた。12月1日(日本時間2日)には大リーグのオーナー会議で新ポスティングシステムが承認され、発効。翌2日(同3日)から交渉が解禁になった。
日本ハムが設定した譲渡金2千万ドル(約22億5千万円)を支払う意思のある各球団に、大谷側は投打「二刀流」の可否や、受け入れ態勢などをアピールする書類の提出を求めた。20球団以上が送付したとみられ、キャッシュマンGMが来日するなど獲得へ強い意欲をみせていたヤンキースなどが落選した。
大リーグの新労使協定で、米国、カナダ、プエルトリコを除く25歳未満、プロリーグ所属6年未満の外国選手が大リーグに移籍する場合は契約金が制限され、最初は格安のマイナー契約しか結べない。大谷も該当者だが、金銭面より「二刀流」ができる環境を重視していた。
書類審査を通ったジャイアンツ、ドジャース、レンジャーズ、カブス、マリナーズ、エンゼルス、パドレスとは4日(同5日)から大谷本人も同席して面談。2日間で7球団すべてと会い、検討を進めていた。(山下弘展)