「日本エンターテイナーライツ協会」が主催したシンポジウムではダンスのパフォーマンスが披露された=13日午後、東京都新宿区、仙波理撮影
芸能事務所と芸能人の公平な契約の実現などを目的に今年発足した団体「日本エンターテイナーライツ協会」が13日、都内でシンポジウムを開いた。人気アイドルグループSKE48の元メンバーらも参加し、タレント契約の問題点や防衛策などを話し合った。
昨年からSMAPの独立騒動やタレントのベッキーさんの不倫などを巡って報道が過熱。そうした状況を受け、芸能関係の訴訟を手がける弁護士5人が5月に協会を設立した。芸能人の権利擁護や地位向上、引退後のキャリア支援を掲げ、公平な契約書の書式作りや法整備を目指すという。安井飛鳥弁護士は「事務所に一方的に不利な契約を結ばされてトラブルになるケースも多い。改善していきたい」と述べた。
元SKEでタレントの桑原みずきさん(25)らが参加したパネルディスカッションでは、契約期間中に事務所をやめると、その後の芸能活動を禁止されたり、違約金が発生したりする問題を取りあげた。桑原さんは「SKEでも、やめ方によっては活動禁止と言われていたケースもあった」と明かした。河西邦剛弁護士は「契約に盛り込まれていても、裁判になればほぼ無効になる」と解説した。
独立を巡って事務所とトラブルになり、本名の能年玲奈から改名したのんさんのケースも話題に。「移籍しようとするタレントへの見せしめ」といった批判が出た一方、芸名として事務所に帰属すると契約に盛り込まれていれば本名でも芸能活動に法的には使えないとの意見が大勢を占めた。契約時に注意が必要との指摘に、桑原さんは「(事務所には)言いづらい」と実情を語った。
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