6回、京口紘人(右)の右ストレートがカルロス・ブイトラゴの顔面をとらえる=柴田悠貴撮影
(31日、ボクシングIBFミニマム級タイトル戦)
トリプル世界戦、IBFミニマム級は京口が初防衛
日本人同士、雑草とエリートの対決へ ボクシング世界戦
初防衛という難関を京口はあっさり乗り越えた。
序盤から、予備動作のない左ジャブを的確に相手の顔面へ。すきを見て、得意の重い左ボディーで相手にダメージを蓄積させた。目に見えて挑戦者の顔が腫れた8回2分20秒過ぎ、キレのある連打を浴びせTKO決着。「どうしてもKOしたかった。あれだけジャブを当てられたのは収穫」
日本選手最速となる、プロデビューから1年3カ月で世界タイトルを奪取したのが2017年7月。世界王者が所属ジムの寮生活では夢がないと、一人暮らしを始めた。生活環境に加え意識も変化。「前より体重を気にしている。ウェートオーバーしたら王者じゃなくなってしまうから」。大好きなラーメンを食べる回数は自然と減るなど、試合がない時期の過ごし方にも王者の自覚がにじむ。
一躍スターダムにのし上がった1年を「縁起のいい年だった」と総括した24歳。「まずはミニマム級で防衛を重ねること。ビッグマッチもしたい」と新年の目標を掲げた。
●ブイトラゴ 京口に敗れ4度目の世界挑戦も実らず。「京口は若いのに技術が高く、パンチは強いというより速かった。全ラウンドで相手が上だった」