2018年の公式戦初勝利を挙げた藤井聡太四段。手前は中田功七段=大阪市の関西将棋会館、佐藤圭司撮影
将棋の中学生棋士、藤井聡太(そうた)四段(15)が11日、8大タイトル戦の一つ、竜王戦(読売新聞社主催)の5組ランキング戦で中田功七段(50)に勝ち、2018年の初勝利を挙げた。
【特集】名人への道 藤井聡太
【特集】朝日杯将棋オープン戦
対局は大阪市福島区の関西将棋会館で午前10時に始まり、午後7時15分、80手で終局した。藤井四段は「(今年の公式戦での初勝利で)これでスタートが切れたかな、という感じです。今年も良い一年になるよう頑張っていきたい」と話した。中田七段は「この将棋は完敗です」と潔く語った。
藤井四段の2016年12月のデビュー戦以来の通算成績は56勝11敗となった。
次の藤井四段の対局は14日午前10時から、名古屋市で開かれる朝日杯将棋オープン戦の本戦トーナメントで澤田真吾六段(26)と対戦する。勝った場合には午後2時から、佐藤天彦(あまひこ)名人(29)―永瀬拓矢七段(25)の勝者と対戦する。
藤井四段は「注目していただける舞台なので、見に来ていただける皆様に楽しんでいただけるよう、全力を尽くしたいと思っています」と話した。
本局は、10~12月に予定される竜王戦七番勝負で羽生善治竜王(47)に挑戦する棋士を決める戦いの一環。竜王戦には全棋士と女流棋士4人、奨励会員1人、アマチュア5人が参加。まず1組から6組に分かれてトーナメントがあり、その後、各組の上位者の計11人で挑戦者決定トーナメントがあり、挑戦者が決まる。(佐藤圭司)