七段として最初の対局を前に、駒を並べる藤井聡太七段=大阪市の関西将棋会館
史上最年少で七段昇段を果たした将棋の高校生棋士、藤井聡太(そうた)七段(15)が1日、大阪市福島区の関西将棋会館で、七段として初めての公式戦に臨んでいる。第44期棋王戦(共同通信社主催)の予選で、中村亮介六段(32)との対局。勝者は挑戦者決定トーナメント入りが決まり、初戦で菅井竜也王位(26)と対戦する。
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藤井七段は5月18日、第31期竜王戦(読売新聞社主催)のランキング戦5組の準決勝で船江恒平六段(31)に勝ち、4組への昇級を決めた。昨年に達成済みだった6組から5組への昇級と合わせ、竜王戦ランキング戦連続昇級という六段から七段への昇段条件の一つを満たし、同日付で七段に昇った。
対局は午前10時に始まった。持ち時間は各4時間。終局は夕方以降になる見通しだ。日本将棋連盟によると、この日の対局前の時点で、藤井七段の通算成績は88対局中、76勝12敗。勝率は8割6分4厘。今年度は負け知らずの5連勝中だ。
棋王戦は、8大タイトル戦の一つ。全棋士と女流名人、アマ名人が参加。予選を通過した8棋士とシード棋士で挑戦者決定トーナメントを行い、挑戦者を決める。例年2~3月に五番勝負がある。現在のタイトル保持者は渡辺明棋王(34)。(佐藤圭司)