県動物愛護センターの「あったかふれあいねこルーム」には猫の愛好家たちが多く訪れていた=青森市
青森県内の猫の殺処分数が今年度、6年ぶりに増加に転じた。法改正や去勢、避妊手術の浸透によってピーク時から大きくその数を減らしてきたが、猫ブームなどを背景に3年ぶりに1千匹に届く勢いで推移。望まない出産を抑えるために室内飼いを推奨する県は、童謡を地で行く作戦を展開している。
8日午後、青森市の県動物愛護センター研修室。柵で囲まれた一角約25平方メートルは「あったかふれあいねこルーム」と名付けられ、老若男女約30人であふれていた。お目当ては、そこに解き放たれた猫4匹。キャットタワーに上ったり、こたつの中で丸まったり気ままに過ごす姿を、目尻を下げながら携帯電話で撮影する人もいた。
センターではこれまでも開館日には保護している猫と触れあえる時間をつくってきたが、昨年12月下旬からねこルームを新たに設けた。「雪やこんこ」の出だしで知られる童謡の一節「♪猫はこたつで丸くなる」をもとにした設定にして、引き取り手を探すとともに、室内で飼うイメージを持ってもらう狙いだ。
センターが対策に追われているのは、2月ごろから猫の繁殖期に入ることに加え、減少傾向にあった猫の殺処分数が増加に転じたことが背景にある。
県によると、2017年度に殺…