夏木マリさん=山本和生撮影
3月8日は、国連が定めた「国際女性デー」です。男女格差が大きいとされる日本を、若い人たち、とりわけ女の子たちが、性別にとらわれず生きることができる社会に――。俳優や歌手、演出などで活躍する夏木マリさんは「自分のペースで進めば、人は何も言わない」と語ります。
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国際女性デー特集「Dear Girls」
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子供時代、私は出たがりだったけど、自分の意見をあまり言えないというか、バランスの悪い子でしたね。
20代の頃も敷かれたレールの上で仕事をしていました。(ロック歌手の)ジャニス・ジョプリンが好きで、バンドのフロントに立ちたいと思っていたけど、デビュー曲は歌謡曲。居心地は良くなかった。
夏は水着で四つんばいになって撮影。嫌だなぁと思いながら、そういうものかなと思ってやっていました。いま考えると、「これは私の人生に必要ない」と思えれば、若くても「嫌だ」と言えたと思うし、伝えれば良かった、と思います。
自分はどういう人間になっていくかというイメージを持つのは、すごく大事だと思う。そのイメージが持てれば自分の志も伝わるし、そういう人がたくさんいれば、多様で素敵な日本になると思います。
多様性が必要だと感じるようになったのは、1990年代にニューヨークに行ったあたりからでしょうか。大きな決断をする時に、私にも意見を聞いてくる。年齢も男女にも関係なく。そういうところが素敵だな、と思ったし、そうありたいな、と思いましたね。
私たちの仕事は年齢での活躍の…