東京都の小池百合子知事は9日、外部有識者らを起用していた都政改革本部の特別顧問を3月末で廃止すると発表した。特別顧問は9人おり、知事のブレーンとして、2020年五輪会場や築地市場移転の見直しなどを担ってきた。廃止は、特別顧問の仕組みは不透明だという都議らの批判に応じた形だ。
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特別顧問は、橋下徹・前大阪市長のブレーンだった上山信一・慶応大教授ら。小池氏が就任直後の16年9月に「改革のエンジン」として立ち上げた都政改革本部で中心的な役割を担い、小池都政の重要施策の立案に関わってきた。
しかし、昨年6月に決まった築地市場の豊洲移転をめぐり、特別顧問の意見が反映された意思決定過程について、都議らが「ブラックボックスだ」などと批判。衆院選の希望の党設立などで求心力が低下した小池氏が特別顧問の見直しを検討していた。