2019年ラグビーW杯日本大会公式マスコットの「レンジー」と東京都スポーツ推進大使のゆりーと=12日、都庁(南)展望室
56・3%。
1年半後に開催されるラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の認知度だ。昨年12月に大会組織委が行った全国調査では、約2人に1人が、大会の存在を認識していない。この数字が影響をもたらすかもしれないのは、チケットの売れ行き。19日から開催都市住民向けの通常チケット抽選販売が始まる。全国12会場を持つ自治体は相次いで告知イベントを開き、オンライン限定の抽選販売へ誘導しようと呼びかける。
12日午後、多くの外国人らでにぎわう東京都庁45階の南展望室に大会公式マスコットの「レンジー」が登場。都のスポーツ推進大使のキャラクター「ゆりーと」も合流し、観光客らと記念撮影をした。
ブリュッセルから出張中のドゥミトリオス・サビディスさんは「母国のギリシャではラグビーはほとんど知られていない。日本でラグビーW杯が開かれるのも知らなかった。いい大会になるといいね」と話した。W杯を担当する都オリンピック・パラリンピック準備局の小山哲司次長は「レンジーと多くの方が触れあって頂くことで、ラグビーに興味を持つ人が増え、W杯の盛り上がりにつなげていきたい」と語った。
19日開始の抽選販売の申し込みを締め切る4月12日まで、開催各自治体は選手のトークショーや地元の高校や大学のラグビー部での競技体験イベントなどを通じて大会を告知する。
1~2月に抽選販売した約30万枚のセット券は101の国・地域から約86万4千枚の申し込みがあり、最も人気を集めた券の抽選倍率は34倍になったというが、申し込んだのは元々W杯への関心が高い層が多かったと見られる。組織委広報は「今後はラグビーファン以外の方にどうやってW杯を知って頂くかが課題」と話している。(野村周平)