八女茶のティーペアリングを楽しむ参加者たち=米ニューヨーク市、江渕崇撮影
福岡県八女市の特産「八女茶」を世界に売り込もうと、米ニューヨーク市にある「ロブション」ブランドの高級レストランで14日(日本時間15日)、料理とお茶の組み合わせを楽しむ「ティーペアリング」のイベントが開かれた。当地の有名シェフやライター、ビジネス関係者ら約20人が招かれ、「1キロ約10万円」の最高級玉露などの豊かな味わいを堪能した。
生産者や市などでつくる八女伝統本玉露推進協議会が主催した。会場は、マンハッタンにあるフレンチレストラン「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション・ニューヨーク」。世界最高レベルのレストランで八女茶を使ってもらおうと、市側が有名フレンチシェフのジョエル・ロブション氏に接触したところ、その味が認められてこの日のイベントにつながった。
「キャビアのカルパッチョ」などの前菜には水で抽出した煎茶が、メインの「カモのコンフィ」やデザートには香りの強いほうじ茶が、それぞれ供された。最後は氷で24時間もかけて抽出した「八女伝統本玉露」が振る舞われた。
ニューヨークで茶の販売などを手がけるザック・マンガンさんは「甘みとうまみの濃さが印象に残った。ニューヨークでも受け入れられていくと思う」。説明役を担った八女市農業振興課の椎窓孝雄さんは「八女茶を世界に広げる第一歩として、まずは感度の高いレストランで使ってもらえるようにしたい」と話した。(ニューヨーク=江渕崇)