ボール回しで軽快な動きをみせる本田圭佑(右)
サッカー日本代表に半年ぶりに戻ってきたFW本田圭佑(31)=パチューカ=が21日、合宿地のベルギー・リエージュで自分の置かれる立場について語った。「スタイル的に、監督の理想とするタイプでないことは100%承知している。インパクトを残さないと、(W杯のメンバー入りは)厳しい可能性もあると思う」。危機感を持ちながら、国際親善試合に挑む。
ハリルホジッチ監督は本田を右サイドのFWとして考えている。球を保持して試合を組み立てるゲームメーカーではなく、相手守備の裏へ抜け出すなど、得点に絡む動きを求めてきた。「スプリントが得意な選手なら1試合で20本、30本、全力で走ることに慣れているけど、僕がやったら他のプレーがボロボロになる」
その代わりに、「自分が日本代表に欠けているものを補える付加価値は何かと自問自答しながらトレーニングし、自分の強みにフォーカスしてやっている。得点に絡むアイデアを欠かさないようにして、手応えを感じている」。メキシコ1部リーグでは今季通算7得点を挙げ、代表に返り咲いた。
「メンバーに選ばれるためだけのW杯なら、何の意味も無い。いつも自分はW杯で勝つためにやってきた。そのスタイルは変えないし、それで選ばれなかったら何の後悔もない」と、独特の本田節は健在。強い覚悟で23日のマリ戦、27日のウクライナ戦に臨む。(清水寿之)