正式に日本生命の所属選手になり、名刺もつくったという桐生祥秀(左)。入社式参加後は、清水博・代表取締役社長と名刺パネルを手に写真におさまる
陸上の男子100メートルで日本記録9秒98を持つ桐生祥秀(22)が2日、日本生命の所属選手として新たなスタートを切った。
午前中に東京都内で行われた入社式に参加。約千人の「同期」を前に一礼する場面もあり、「式に出ると身が引き締まる。アスリート人生が始まるんだと期待も大きい。可能性を楽しみたい」と話した。すでに自身の名刺をつくってもらい、名刺交換する機会を心待ちにしているという。
入社式後は、清水博・代表取締役社長とともに所属選手セレモニーに出席。同社をイメージした赤色を基調とした記念ユニホームを贈られ、笑顔を見せた。京都・洛南高、東洋大では紺色を基調としたユニホームだったため、「大学の紺色のイメージがついていると思う。赤のユニホームが桐生と覚えてもらいたい」。試合用は調整中だが、「新しい感じのデザインで、(他の選手と)かぶらないようにしてください」と要望も出している。
今季は5月3日の静岡国際の200メートルが初戦になる見込み。注目の100メートルは、海外での試合や、5月のセイコーゴールデングランプリ(大阪)、6月の日本選手権(山口)などにも出場する予定だ。自己記録更新はもちろんのこと、順位にこだわる意識が高く、「優勝を狙っていきたい。社会人として、みんなに憧れられる選手になりたい」と力強く話した。(遠田寛生)