安藤高夫衆院議員
2017年10月の衆院選で当選した新人議員56人の平均資産額は約2036万円で、前回14年の衆院選の新人より約680万円多かった。2日の資産公開でわかった。3億円超の資産がある自民党の新人が全体の平均を押し上げた。共産党の新人が0人だったことも影響した形だ。
衆院議員の平均資産額、最低に 鳩山邦夫氏の死去影響か
「資産額」は、土地と建物の課税標準額と預貯金、株式を除く有価証券を合計した。56人のうち、資産額が1億円を超える新人は3人で、このうち2人が自民党だった。前回は、1億円超は2人だった。
新人のなかで最高額だったのは、医師で自民党の安藤高夫氏(59)=比例東京=で約3億5890万円。前回の新人の最高額(1億6891万円)より2億円近く多い。
安藤氏は、東京の一等地・渋谷区松濤1丁目に784平方メートルの土地を持ち、預金総額は約8107万円。これまでの資産形成などについて、事務所の担当者は「詳細は回答できない」としている。全議員465人中でも5番目に多かった。
自民党の新人は19人で前回より3人増えたが、安藤氏は自民党の新人の平均額(約3744万円)も前回(約1886万円)より2倍近く押し上げた。
今回、新人の平均を押し上げたもうひとつの要因は共産党。前回の選挙では共産党が躍進し、新人43人のうち14人を占めた。14人の平均資産額(約367万円)は新人平均の約4分の1と少なく、全体の平均額を押し下げた。今回は0人で、結果として平均額を押し上げた形になった。
新人の政党別の平均額は、自民党が最も多く、次いで立憲民主党の1288万円(新人は23人)、希望の党の1169万円(同9人)、公明党の561万円(同2人)、日本維新の会の100万円(同2人)の順だった。(小林太一)