松坂投手に声援を送る中日ファン=ナゴヤドーム
プロ野球・中日の松坂大輔投手(37)が5日の巨人戦で、移籍後初となる1軍公式戦登板を本拠・ナゴヤドームで果たした。5回3失点で降板したが、復活を目指す「平成の怪物」の初陣をファンは大声援で迎えた。
「いけー松坂!」「待ってたよ!」。松坂投手が先発のマウンドへ向かうと、球場はこの日一番の歓声と拍手に包まれた。
名古屋市北区の簑輪隆徳さん(39)は経営する飲食店の仕事を休んで球場に駆けつけた。「絶対に初登板を見たくてこの3連戦のチケットをおさえた。投球だけでなく、ファンに優しい彼の人柄も好き」
松坂投手のことを全く知らなかったという愛知県稲沢市の大石真尋さん(23)は「登板時のスタンドの盛り上がりに驚いた。けがをせずシーズン通じて投げてほしい」と話した。
中日ファン歴約50年という名古屋市緑区の電器店経営、風間啓吉さん(69)は、高校時代の投球にほれ込み、ずっと中日入りを願っていたという。この日、中日は2―3で敗れ、松坂投手は初勝利を逃したが、「勝っても負けてもファンをこんな沸かせる投手はそういない。本当に今季は楽しみ」とたたえた。(竹井周平)