「真冬のオオカミくんには騙されない」で告白する女子高生(C)AbemaTV
「コンプライアンスやなんやかんやと言われて、昔やれてたことがやれなくなってきた時代。地上波と比べて全然好きなことやらしてもらってる」。昨秋、動画配信サービスのAmazon(アマゾン)プライムビデオで配信が始まった「戦闘車」の取材会。武者姿で取材に応じたダウンタウンの浜田雅功はそう喜んだ。
「みなさん」「めちゃイケ」終了…どうなるバラエティー
自動車で障害物競走をしたり、相撲のように押し合ったり。大がかりなセットで高級車の破損や横転も辞さない大胆さが売りだ。
2016年にはすでに、コンビを組む松本人志がアマゾンでお笑い番組を始めて大きな話題に。
ネットテレビのAbema(アベマ)TVは昨年、「亀田興毅に勝ったら1000万円」「72時間ホンネテレビ」など話題の企画を次々配信。今田耕司と東野幸二、バナナマン・日村勇紀など、人気芸人の冠番組も数多い。あるテレビ局員は「規制が少なく予算も豊富。地上波で出来なくなったことをやっている」と話す。
ネット企業のノウハウを生かして若い世代を捉える試みも出てきた。3期目が配信されたアベマの「オオカミくんには騙(だま)されない」は女子高生と同年代男性による恋愛リアリティーショー。画面上のコメント欄に書き込め、男性で1人うそをつく「オオカミくん」を予想するなど、女子高生に人気。ネットならではの手法で盛り上げる。
横山祐果プロデューサー(33)は、運営するサイバーエージェントでスマホのゲーム開発に携わった経歴を持つ。「友達同士やSNSで話題にしたくなるものを考えて番組を作っている」。視聴率に左右される地上波では一定以上の視聴者獲得が求められるが、「アベマはチャンネル数も多い。女子高生や、結婚したい人など的を絞った企画に振り切れる」。
■見られ方細分化 模索する…