インタビューに答えるサム・レンシー氏=12日、東京都千代田区、貝瀬秋彦撮影
カンボジアで昨年解党された最大野党・救国党の元党首で、来日中のサム・レンシー氏(69)が12日、東京都内で朝日新聞のインタビューに応じた。7月に予定される総選挙を前に、「選挙に参加できない場合には、支援者らに投票のボイコットを呼びかける」と述べた。13日には都内で記者会見し、救国党の復活と選挙参加に向けて「日本がカンボジア政府を説得してほしい」と求めた。
カンボジアでは2013年の前回総選挙で救国党が躍進したが、昨年、「政権転覆を謀った」としてサム・レンシー氏の後任のケム・ソカ党首が逮捕・起訴され、同年11月には最高裁が救国党の解党を命じた。フン・セン政権に批判的なメディアが閉鎖や廃刊に追い込まれ、活動家やNGOなどへの圧力も続いている。
サム・レンシー氏は12日のインタビューで、カンボジアの民主化と平和の実現に対する日本の長年の支援に感謝したうえで、「日本はあらゆる相手と対話を維持し、問題解決を助けてきた」とし、ケム・ソカ氏らの釈放や救国党の復活、メディアの活動再開などに日本の協力を求める考えを示した。
さらに、野党不在のまま選挙が…