アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国のムハンマド皇太子(右)との会談に臨む安倍晋三首相=2018年4月30日、アブダビ、岩下毅撮影
アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビを訪問中の安倍晋三首相は30日昼(日本時間同日夕)、アブダビ首長国のムハンマド皇太子と大統領宮殿で約1時間会談した。会談後、エネルギー分野での協力をはじめ、教育や農業、宇宙開発を含む先端科学技術など幅広い分野での戦略的パートナーシップの強化を盛り込んだ共同声明を発表した。
首相は会談で、3月に日本企業が持つアブダビ沖の海上油田権益が40年延長されたことへの謝意を表明。再生可能エネルギーや原子力の平和利用などでの協力も確認した。また、防衛交流の覚書を5月に交わし、防衛装備品や技術の協力を推進することでも一致した。
中東地域情勢についても意見を交わしたが、北朝鮮問題は「UAE側の要望で、議題になったかどうかも公表できない」(日本外務省)とした。
会談に先立ち、両国間で投資協定が署名されたことを受け、首相は「さらなる経済関係強化に期待する」と述べた。(アブダビ=高橋福子)