朝日新聞阪神支局を訪れて小尻知博記者の遺影に手を合わせる人たち=2018年5月3日午前9時12分、兵庫県西宮市、加藤諒撮影 朝日新聞阪神支局(兵庫県西宮市)で散弾銃を持った男に記者2人が殺傷された事件から、3日で31年となった。阪神支局では、亡くなった小尻知博記者(当時29)の遺影が飾られた拝礼所が設けられ、市民ら約640人が手を合わせた。また事件が起きた午後8時15分に、渡辺雅隆・朝日新聞社社長(59)ら関係者約100人が黙禱(もくとう)を捧げた。 【特集】阪神支局襲撃30年を越えて 【時系列で追う】記者襲撃、あの夜から この日一般開放された支局3階の襲撃事件資料室を訪れた神戸市東灘区の会社員、久一(ひさいち)千春さん(49)は展示に見入っていた。原発反対派の集会に参加した時、「お前たち反日だろう」と罵声を浴びせられたことがある。「言論の自由を守るには自分の意見を言うだけでなく、相手の話を聞くことも大事。考えが違う人の話こそ、聞かないといけない」と話した。 広島県呉市川尻町にある小尻記者の墓では、3日午前に古川伝・大阪本社編集局長(59)らが手を合わせた。古川編集局長は報道陣に「事件を風化させてはいけない。言論の自由と知る権利を守ると誓った」。襲撃の際、阪神支局にいた高山顕治記者(56)は「31年経った今も悔しさは変わらない。これからも声を上げ続けたい」と語った。 考えの違う人の話こそ 朝日新聞阪神支局襲撃事件を機に始まった「言論の自由を考える5・3集会」(朝日新聞労働組合主催)が3日、兵庫県尼崎市であり、397人が参加した。平成最後となる、31回目のテーマは「異論も届けたい ポスト平成のメディア」。個人が自由に発信できるインターネットの出現で多様化したこの30年の言論空間を振り返り、メディアの将来像を探った。 討論の進行役はバズフィード・ジャパン創刊編集長の古田大輔さん(40)が務めた。パネリストで評論家の宇野常寛(つねひろ)さん(39)は「大事なのは新しい仕組みとして出てきたインターネットに対し、これまで培ってきたマスメディアの知識や技能をいかに輸出していくかだ」と指摘した。 お笑いジャーナリストのたかまつななさん(24)は、出演者が互いの主張を繰り返すだけだったテレビの討論番組の出演経験について発言。「議論にもなっていない」とメディアの姿勢に注文を付けた。 朝日新聞日田支局長の近藤康太郎記者(54)は、意見や主張が食い違う相手とも信頼関係を築くためには「『相手を変えたい』ではなく、まず自分が変わることだ」と話した。 ◇ 〈朝日新聞阪神支局襲撃事件〉 1987年5月3日、阪神支局に目出し帽の男が押し入って散弾銃を撃ち、小尻知博記者(当時29)が死亡、当時記者だった犬飼兵衛さん=今年1月に死去=が重傷を負った。事件後「赤報隊」を名乗る犯行声明文が報道機関に届いた。これを含め赤報隊名の犯行声明文・脅迫状が届いたのは名古屋本社寮襲撃(87年9月)、静岡支局爆破未遂(88年3月)など計8件(関連・類似事件を含む)に及んだが、2003年にすべての公訴時効が成立した。 |
「ポスト平成」言論の自由とは 阪神支局襲撃から31年
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
今年も桜が満開に 福建省竜岩市
ハラハラドキドキ!重慶市のガラス張りスカイウォーク
上空から見た春の雪で白銀の世界となったラサの美しい風景 チベット
武漢雷神山医院が閉鎖後初公開 湖北省
在中国日本大使館が東日本大震災10周年式典を開催
東日本大震災から10年 日本各地で犠牲者を悼む追悼イベント
第1陣の移住者を迎えた蘭州新区 甘粛省
古代の女性も美白を重視?山西省北白鵝墓地遺跡で美白化粧品発見
中国市場に期待する資生堂「中国から世界に羽ばたく商品を」
中国はどうやってよりよく「世界から買う」か?
東日本大震災から10年、駐日中国大使館が中日青年オンライン交流会
上空から撮影した美しい人工島 福建省アモイ
春色のカーペット!上空から撮影した広大な菜の花畑 貴州省六枝
婦女聯合会で働く男性弁護士 「男性の立場から問題解決をサポート」
初春の「五つ星」高山霧氷 吉林省北大湖
青空の安全を守る美しくも力強い「ムーラン」たち
上海浦江遊覧に5月から「花博」ライン新設へ!
「中国天眼」、パルサーを300個以上発見
上空から撮影した山東省青島の生態苗畑
中国、「この冬は暖冬だった」と公式発表
カラオケの利用者の中心は若者から高齢者へ
スマホゲーム成功の秘訣はローカライズ
日本から検査免除要請が出ている肛門PCR検査とは?
2035年目めどに北京市内の人口40万から50万人が副都心へ
茅台学院の第1期生が近く卒業 酒造メーカーから「引く手あまた」