女性職員4人(氏名は黒塗り)が高橋都彦市長宛てに提出した抗議文=2018年5月22日、東京都狛江市役所
3月に疑惑が表面化して3カ月近く。セクハラ疑惑について「身に覚えがない」と一貫して否定し続けてきた東京都狛江市の高橋都彦市長(66)が22日夕、突然辞意を表明した。市議会の一部会派や市幹部らの辞職要求をはねのけてきた市長に、最終的に決断させたのは被害女性4人が実名でつづった抗議文だった。(河井健)
「彼女たちがそう受け止めた以上、謝罪しないとならないと考えています」
22日夕、市長は報道陣にそう述べ、セクハラ行為を認めた。その直前、被害を受けた女性職員4人が実名を記した抗議文を受け取っていた。
抗議文は、21日の記者会見で疑惑を否定した市長の発言に対し「職員を守るべき立場の人の発言とは思えず、とても憤りを感じた」と主張。車内で手を握られたり、宴席で尻を触られたりしたなどと具体的な被害を挙げた上で「沈黙していましたが、もう我慢できません。謝罪の言葉も口にしない市長の下では、一緒に働けない」とし、事実の公表と謝罪を求めていた。
市長は、報道陣から「抗議文を読んで辞意を固めたのか」と問われると、淡々と「そうです」。近く謝罪し、6月4日開会する定例市議会初日に議会に辞職を申し出る考えを示した。23日にも記者会見し、辞意について詳しく説明する。
疑惑は3月、情報公開請求で入…