エイチームの本社オフィスの一角にあるリフレッシュエリア=名古屋市中村区
「働き方改革」はオフィスから――。社員が効率よく働き、短時間で仕事の成果を上げられるように、職場の環境をがらりと変える企業が増えている。生産性向上や人材確保のために、必要な「投資」と考えているようだ。
スマートフォンのゲームなどを手がけるIT企業のエイチーム(名古屋市中村区)は昨春、オフィスの一角に森をイメージした休憩スペースを設置。緑で囲まれ、小鳥のさえずりの音も流れる。靴を脱いで、クッションやハンモックに寝転がってくつろげる。ゲームプランナーの幡田恵彦さん(27)は「デスクワークが長時間続くと集中力が切れるが、休むことで切り替えられる」。
フロアをぶち抜いた階段の横に、すべり台もある。「ゲームをつくる会社らしい遊び心を大事にしていきたい」(広報)という。
「くじ引きでその日座る座席を決定」「火曜日にはくじで当たればガラス張り社長席にも座れる」――。名古屋駅前のミッドランドスクエアで映画館などを運営する中日本興業(名古屋市中村区)は昨夏の本社移転をきっかけに、社員の座席を固定しないフリーアドレス制を導入した。
従来は担当ごとに場所を決めていたが、毎日異なる担当の社員と隣り合ってお互いの仕事が見えるようになった。プリンターや文具を減らす効果も出てきた。
応接室には、社員一人ひとりの…