リーグ1位の集客数を誇る市民球団・千葉か、実業団時代からの輝かしい歴史を持つ名門・A東京か――。バスケットボールB1リーグ王者を決めるチャンピオンシップ(CS)決勝が26日、横浜アリーナで行われる。東地区で首位を争い続けてきたライバル同士の再戦でもあり、激しい頂上決戦となりそうだ。
レギュラーシーズンでは、千葉が東地区を制し、A東京は2位に甘んじた。ただ、直接対決は2勝4敗で千葉が負け越している。千葉の大野篤史ヘッドコーチ(HC)は「60試合を通しチームは成長した。すべてを出し切ることに集中したい」。A東京のルカ・パヴィチェヴィッチHCは「過去は互いに欠場選手がいた中での試合。最高の状態で戦った場合、結果は分からない」と警戒する。
厳しいディフェンスからリズムを作るのは共通したスタイルだが、千葉が速攻を得意とするのに対し、A東京はじっくりと攻撃を組み立てていく。また、相手からボールを奪うスチール数がリーグ最多の千葉に対し、ミスによるターンオーバーが最も少ないのがA東京。どちらが自分たちの持ち味を出せるか、見どころになりそうだ。
草の根的な活動から集客トップになるまで上り詰めた千葉と、大企業トヨタの支援を受け、Bリーグ発足前は何度も優勝している名門・A東京という対比も面白い。千葉のPG富樫勇樹は「完璧な試合じゃなくて良い。1点でも多く取って勝ちたい」と泥臭さをアピール。A東京のSG田中大貴は「千葉という強豪と戦えて光栄。今季積み重ねてきた自分たちの集大成を見せたい」と意気込みを語った。
CS決勝は午後2時5分からの一発勝負。横浜アリーナで行われる。(松本麻美)