第5局で羽生善治竜王に勝ち、感想戦で笑顔を見せる佐藤天彦名人=2018年5月30日午後7時34分、名古屋市中区の万松寺、吉本美奈子撮影
第76期将棋名人戦七番勝負第5局(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛、亀岳林万松寺〈きがくりんばんしょうじ〉協力)は29、30の両日、名古屋市中区の万松寺で指され、佐藤天彦名人(30)が挑戦者の羽生善治竜王(47)に勝ち、対戦成績3勝2敗で、防衛まであと1勝とした。第6局は6月19、20日、山形県天童市で。
将棋名人戦の熱戦をタイムラインで
後手番の佐藤名人の誘導で、戦型は今シリーズ3度目の「横歩取り」となった。リードを奪った佐藤名人が、手堅い指し手を重ねて押し切った。
〈佐藤名人の話〉 2日目の昼食休憩後、(48手目)△5四角と打ったあたり、形勢は悪くないと思っていたが、玉が安定せず、まとめるのは大変とも思っていた。(76手目)△5五同歩と取ったあたりで、少し厚みのある形勢かと思った。第6局以降もこれまで通り、しっかり頑張りたい。
〈羽生挑戦者の話〉 封じ手の局面はまとめにくい感じになってしまった。ちょっとずつ悪くなってしまった。端(1筋)の飛車が使えていない分、悪かった。コンディションを整え、次を迎えたい。