日本オリンピック委員会(JOC)の2017年度スポーツ賞表彰式(8日、東京)で、特別栄誉賞を受賞したフィギュアスケート男子の羽生結弦(ANA)と報道陣との主なやりとりは次の通り。
羽生結弦「挑戦したいこと、まだある」 JOC表彰式で
――JOCの特別栄誉賞を受賞した思いは。
「JOC側から表彰されるということは、五輪で活躍できた証しだと思う。五輪を目指す選手がこれからどんどん、新しい世代を含めて増えていく中で、自分も身を引き締めていきたい」
――国際スケート連盟の総会が開かれており、ルールが変更になる。繰り返し跳べる4回転ジャンプや、演技後半のジャンプの加点に制限が出てくるが、どう思うか。
「フリーの構成は練っていたので、それを練り直したい」
――出来栄え点(GOE)は現行の7段階から11段階に拡大する。
「実際に公式の試合に出ないとわからないところが多々ある。ジャンプの質にはこだわり続けたいし、これからも、さらにいい質のもの、きれいなジャンプを練習していきたい」
――プログラムの準備はどこまで進んでいるか。
「曲は決まっていて、構成もなんとなく決めています。新しいプログラムについて話すことは難しいけれど、自分の中で、ある意味新しい自分を、新しいプログラムで出したいと思っている。新たな決意を胸に、新しいプログラム、曲で滑っていくことになる。みなさんに楽しみにしてもらいたい気持ちもあるが、自分自身が一番楽しんで滑りたい」
――国民栄誉賞受賞も決定した。その思いは。
「国民として誇りに思い、身を引き締めて生活していかないといけない。また、これを受賞する際の覚悟としては、自分だけが授賞されるわけではなく、自分という人間を通して、いろんな方が自分に携わってくれた。僕経由で感謝の気持ちや、その方々の努力が少しでも賞されればいいなと思っている」
――国民栄誉賞受賞後に五輪で金メダルを取った選手はいない。そこへの意欲は。
「国民栄誉賞からの五輪は、大きな道筋としては考えていない。これから国民栄誉賞を背負いながら、日本代表として世界の舞台で戦うにあたり、日本の文化を大事にして、日本人らしい、アスリートらしい人間でいたい」(構成・浅野有美)