記者会見する関東学生アメフト連盟の柿沢優二理事長(右)と森本啓司専務理事=東京都港区
日大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で、関東学生アメフト連盟は26日、東京都内で社員総会を開き、内田正人前監督と井上奨(つとむ)前コーチの除名処分を正式に決めた。罰則規定の中で最も重い事実上の永久追放で、関東学連では初めて。
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総会には加盟チームの代表者が出席。関東学連は5月29日の臨時理事会で過度な反則行為は2人の指示だったと認定して除名相当と結論づけており、この日、賛成67、棄権7で了承した。
また、総会後に臨時理事会を開き、日大のチーム再建に関する報告書の提出期限を7月17日とし、報告書の内容を審査する検証委員会のメンバーを永田恭介・筑波大学長や医師、問題を調査した関東学連監事で規律委メンバーの寺田昌弘弁護士ら計5人とすることを決めた。検証委は日大の出場資格停止処分の解除の可否を7月31日までに判断する。
日大は2018年度シーズン終了まで公式試合の出場資格停止処分を受けており、再発防止策の実施、組織改革の断行などが処分解除の条件となっている。(菅沼遼)
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悪質タックル問題の経緯
5月6日 日大の守備選手の悪質なタックルで関学大選手が負傷退場
10日 関東学生連盟がタックルした日大の守備選手と内田正人監督の処分を発表
12日 関学大が抗議文を送付したことを発表
14日 法大、東大、立大が日大戦を中止に
17日 関学大が日大からの回答文書を公表し、「誠意ある回答とは判断しかねる」との見解
18日 この日までに他大学も日大戦をとりやめ、日大の春の試合がすべて中止に。日大の守備選手が両親とともに被害選手に謝罪
19日 日大の内田監督が関学大の選手らに直接謝罪し、辞意を表明
22日 日大の守備選手が謝罪会見。内田前監督らから相手選手にけがをさせる指示があったと証言
23日 日大が緊急記者会見。内田前監督、井上奨コーチが出席し「指示」を否定
24日 日大が関学大に2度目の回答書を提出。前監督とコーチの「指示」は否定
25日 日大の大塚吉兵衛学長が記者会見。大学として初の謝罪
26日 関学大が日大の再回答書を公表。「誠意ある回答とは思えない」とし、定期戦は「十分な信頼関係を取り戻すまで中止」
29日 関東学連が理事会で処分を決定。内田前監督、井上前コーチは除名処分
6月1日 日大が理事会で前監督の内田常務理事の辞任を承認。辞任は5月30日付
11日 日大が内田前監督の保健体育事務局長と人事部長の職を解任
19日 日大が監督、コーチを公募すると発表
26日 関東学連が社員総会で、内田前監督と井上前コーチの除名処分を正式決定