惟信―桜台 タイブレークの延長十三回裏桜台1死二、三塁、スクイズを試みた石黒が空振り。飛び出した三塁走者沢崎(中央)がそのまま本塁に生還し、サヨナラ勝ち。次打者丹羽⑥、一塁手伊藤亮③=パロマ瑞穂、上田潤撮影
(30日、高校野球 桜台3―2惟信)
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西愛知大会1回戦の惟信―桜台は延長十二回で決着がつかず、今年から導入されたタイブレークとなり、桜台が延長十三回にサヨナラ勝ちした。
タイブレークは延長十二回で決着がつかない場合、前の回からの打順を引き継ぎ、無死一、二塁から始まる。両チームとも、大会前に練習試合でタイブレークを1回経験していた。
先攻の惟信は8番の横井慶人(2年)が犠打を決め、1死二、三塁。伊藤慎治監督は「2、3点取りにいこうと思った」と強攻策をとった。だが、後続が捕邪飛、遊ゴロと倒れ、無得点で終わった。
後攻の桜台。打席には4番打者が入ったが、犠打で1死二、三塁と、表の惟信と同じ状況を作った。加藤直樹監督は「3球目にスクイズ」と選手に伝えていた。
打席には途中出場の5番石黒光紀(2年)。3球目をスクイズしようとしたが、空振り。三塁走者沢崎颯(3年)が挟まれたが、惟信の捕手横井の送球がワンテンポ遅れたのを見て、投げた瞬間に本塁に突っ込み、サヨナラの生還を果たした(記録は盗塁)。
日頃のミーティングで選手と作戦を共有していたという桜台の加藤監督は「最後は選手たちの諦めない姿勢が勝たせてくれた」。