PK戦の末デンマークを破り、喜ぶクロアチアの選手たち=ロイター
(1日、クロアチア1―1デンマーク=PK3―2 ワールドカップ)
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クロアチアはPK戦で命拾いした。
1―1で停滞していた試合は延長後半9分に、決定的なシーンを迎えた。
一瞬のすきを突いたモドリッチのスルーパスに、レビッチが抜け出し、GKをかわす。無人のゴールに流し込むところで、追ってきたDFのタックルを受けてPKの判定を得た。
15分ハーフで行う延長の残り時間を考えれば、デンマークは負けを覚悟したに違いない。
しかし、勝ち越し点のお膳立てとなる、スルーパスを出したモドリッチがPKを失敗。イングランドのレスターで岡崎の同僚でもあるGKシュマイケルの見事なセーブにあっていた。
ベスト8をかけた戦いは、立ち上がりにいきなり点を取り合う展開で幕を開けたが、以降は起伏のない試合となっていた。
どちらも勝負に徹するあまり、無理に攻めに出ることを控えた。デンマークのハレイデ監督は「人数をかけて攻めれば、相手のカウンターを食らうリスクがあった」と振り返っている。一発勝負の決勝T独特の空気が両チームを慎重にさせた。
PK戦は両チームのGKが2本ずつ止めて、5人目で決着がついた。クロアチアのGKスバシッチがN・ヨルゲンセンのキックを足で止めたあと、ラキティッチが成功させた。
ダリッチ監督は「延長のモドリッチのPK失敗のあとも、強くてしっかりした気持ちを保っていた」と選手をたたえた。
初出場で3位に入った1998年フランス大会以来の8強入り。指揮官は「GKが今晩のヒーロー。彼がチームを引っ張り上げてくれた」と話した。(潮智史)