第100回全国高校野球選手権記念山形大会は準々決勝までを終え、48チームのうち、44チームが敗退した。全力を尽くし、涙をのんだ球児たち。試合終了後、ミーティングの言葉には、監督や選手たちのチームや仲間への思いがつまっていた。 地方大会をライブ中継中! 「バーチャル高校野球」で過去最多700試合 夏の甲子園、歴代最高の試合は? 投票ベストゲーム 地方大会の熱中症対策呼びかけ 朝日新聞社と日本高野連 新庄神室・佐藤健太監督 (1回戦/0―5酒田東) どの代でももちろん勝負はかけているんだけど、より一層、この3年生は勝負をかけたいという思いがすごく強かった。だからすごく求めたし、厳しいこともね、いろいろ言ったけど、でもそれは今日勝つために、お前らの力でベスト4に行くために言い続けてきたことだし。ただその道半ばで、初戦でおまえらを負けさせてしまったのがすごく申し訳ない。 よく頑張った。緊張もあっただろうし、慣れない環境の中で、それでも何とかね、もがきながら頑張ってきたのを勝たせてやれなかったのは、ほんとに全て俺の責任だから。 勝負だから負ける時はいつか来る。お前らが3年間やってきたものを本当にこのゲームで見せてもらったし、ほんとにひるむことなく勝負しに行けたこと、全員で頑張れたこと、なりふり構わずがむしゃらにやれたこと、こうやって本気で頑張る、そういう心を大事にして今後、3年生は頑張ってほしい。 野球というのはチームスポーツ。選手、家族、指導者も含めて、いろんな人たちが支え合ってここまで来れたわけだから、お世話になった人、特に親にしっかり感謝の気持ちを伝えて。今まで本当ありがとう。=12日、山形県野球場 山本学園・志藤達哉監督 (2回戦/1―8東海大山形) 力が無いのが分かっているなら、力が無いなりの野球をしなきゃいけない。センターフライを打つんだったら、走者なしの場面じゃなくてチャンスに打つ。そこを普段から練習して、できるようにしておかないと。今日の試合で気合を入れたから、いつもと違うことができるかと言ったら、できるわけがない。 みんな負けて嫌な思いをしただろう。そういう思いを経験しなくて済むのは、全国制覇したチームだけ。だから「いかに楽しむために必要なことをやるか」なんだよ。下手だと嫌な思いするんだよ。(負けないために)いかにリスクマネジメントできるか。今日はそれができなかった、ということだ。野球だから「失敗しました」で済むけど、人生ではそうはいかないぞ。 たかが高校野球だから、これが人生の教訓になったりは多分しない。ただ、今まで自分が考えてきたことで、どういう結果が出たのか。それをこれからどう生かすかだ。=16日、山形県野球場 山形明正・田中大晟監督 (1回戦/1―4山形学院) この春、何も分からないような状態で着任した俺を、みんなが支えてくれた。 何人か「悔いが残る」と言っていたけど、今日の試合は今までで一番良かったんじゃないか。春(の県大会地区予選)はガチガチになってコールド負け。そこから考えてみろよ。今日の試合、いつもなら崩れるところ、みんなで集中して粘り強く守って4失点に抑えて、ここまで良いゲームにしたんだから。 まだそれでも悔いが残ると言うのなら、取り返せばいいんだよ。ミスしたら終わりじゃないんだよ。まだまだこれから、君たちには辛いことがあると思うけど、高校野球での悔いやミスをいろいろな場面で、取り返していけばいいんじゃねぇのか。 3年生は引退になるけど、2年と3カ月頑張ってきた事実を自信にして、これからの進路だったり、学校生活だったりに臨んでほしい。1、2年生は、3年生が「俺たちは山形明正の野球部だった」と胸張れるような結果を残せるよう、これから頑張っていこうな。=13日、山形県野球場 高畠・本木雄大主将 (2回戦/4―11山形南) (応援してくれた同級生らに向かって)今日はわざわざ暑い中、全校応援してもらい、ありがとうございました。春、県大会行って、県大会で1勝して、この夏にかける思いが強くて、でも勝ちきれなくて、後半、自分たちの野球ができなくて、負けてしまって。先発した丹(優哉)と4番打った(青木)慎之介は2年生で、3年生として何もしてあげられなくて。でも、この試合ができたのは全校生のみんなが暑い中、声援を送ってくれたおかげだと思っています。本当にありがとうございました。=16日、山形県米沢 長井工・土屋岳監督 (1回戦/3―16鶴岡中央) 結果としてコールド負けだったけど、やるべきことはやったと思う。まあ、なんだかんだ悔しさは残る。3年生は決してやりきったって思うような形ではないかもしれんけれども。 俺は君たちと3カ月ちょっとぐらいしか一緒にできなかったけども、でも一生懸命この3カ月はやったと思うし、そのやってきた過程に関しては充実じゃないけど、俺はこれだけやってきたぞっていう自信はあって臨んだ。 いい結果出るのも、出ないのも、それは勝負だからしょうがない。まずは3年生ここまで頑張ってきたってのをねぎらいたいと思うし、1、2年生も3年生2人の中、一生懸命ついてきてくれたと思うし、負けたのは悔しいかもしれない。今日と同じような思いを1年後するのか、勝っていい思いをするのか。そこは1、2年生に関してはもう1年あるわけだから、考えなきゃいけない。 必死になって、一生懸命やって、今日勝つためにやってきたわけだから、そこは周りがなんと言おうと、胸張ってほしい。あきらめずに最後までやったと思うし、気持ち切らさず、点差離されても、逆転してやろうとやってくれて、うれしかった。お疲れさん。=13日、山形県野球場 新庄南・応援団長の伊藤竜大さん(3年) (3回戦/1―12酒田光陵) (選手たちに向かって) 野球部のみんなが3年間頑張っているところをずっと見てきた。選手11人になって、苦しんでいるところも近くで見てきた。それでも残ったメンバーで16強入りという目標を変えずにやってきた。俺たちはその目標を自分たちのものだと思って応援してきた。 だからこそ、その目標を達成できたことが自分のことのようにうれしい。今日の敗戦は自分のことのように悔しい。(主将の溝越)真輝とは高2から同じクラス。試合後に顔を見て、今まで頑張ってきたことを全部思い出した。全てが自分のことのようで……。ここまで来てくれたこと、俺たちの誇りです。=19日、山形県野球場 新庄北・八鍬強太監督 (準々決勝/1―11鶴岡東) (保護者らに向かって)生徒たちの力を十分出せずに申し訳ありません。今の3年生が1年生だった時に野球部部長となり、一緒に成長させてもらいました。今年4月に(それまで13年間、監督を務めていた)大沼泰史先生から監督を引き継いだばかりで、経験が無く、不安なことも多かったと思います。 それでも生徒も保護者の皆様も明るく声をかけてくれて、自分自身をだめな監督だと落ち込んでいる中、勇気をもらいました。3回戦で強豪の山形中央に勝てたことで、「やってきたことは裏切らない」「どんな相手でも戦える」ということを伝えてくれました。その思いを今後の人生に生かしてほしいです。=22日、山形県野球場 |
「下手だと嫌な思いするんだ」 最後のミーティング
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