早稲田大新総長・田中愛治さん
6月末にあった総長選で副総長ら2人を破り、11月から第17代総長に就くことが決まった。「組織のない人が、草の根で戦って勝つ方法を実践できた」と振り返る。
専門は選挙行動の研究。総長選では、その成果を生かした。教職員や校友らの心をつかむ公約を3カ月かけて練り、点在するキャンパスを機敏に回った。
早稲田大の政治経済学部出身。学生時代に入った空手部では「正面を向け、ハスに構えるな」と教わった。同僚からは「実直で正義感が強い」と評される。学生と近く、他人の考えを柔軟に取り込む一面も。総長選では学生がツイッターに「ラブ治、半端ないって」と書き込むと、「あざーす。知力と体力はすごくあるので、頑張りまーす」と返した。
父は、戦前の共産党幹部で、戦…