1日午後0時半ごろ、奈良市中心街にある近鉄奈良駅前の東向(ひがしむき)商店街で、軽乗用車が暴走した。現場付近は観光客でにぎわっていたが、けが人はなかった。車には2人の男が乗っていたとみられ、奈良署が道路交通法違反(安全運転義務違反など)の容疑で行方を追っている。
署によると、現場から約1キロ西の国道369号交差点で、バイクの警察官が不審な軽乗用車を発見し、パトカーとともに追跡すると、車は縁石でバンパーを破損しながら逃走。東向北商店街を北上し、数分ほど逃げ回った後、国道を挟んで反対側の東向商店街に進入して南へ通り抜けた。いずれの商店街も終日車両通行禁止だという。
東向商店街の和菓子屋で働く女性は「サイレンの音がしたと思ったら、『キャー』って聞こえて。観光客もいっぱいで、悲鳴を上げながら車をよけていて驚きました」と話していた。
現場は、世界遺産の興福寺や、国の名勝の奈良公園などに近い観光地。(加治隼人)