スズキが、中国の自動車生産から撤退する方針を固めたことが23日わかった。中国の重慶長安汽車との合弁事業を解消する。低迷する中国事業から撤退し、主力のインド市場に注力する。
合弁会社「重慶長安鈴木汽車(長安スズキ)」の株式のうち、スズキがもつ50%分を長安汽車に売却する方向で調整している。合弁解消後も、スズキは長安汽車とライセンス契約を結んで、当面スズキのマークを付けた乗用車を生産する見通し。中国は自動車関税を引き下げており、輸出販売を続ける可能性はある。
合弁会社は1993年の設立で、主に小型車を生産・販売してきた。ただ、中国市場は近年、SUV(スポーツ用多目的車)など大型車の人気が高く、販売は前年割れが続いていた。
スズキは6月、もう一つの合弁会社「江西昌河鈴木汽車」の事業解消も発表しており、中国の自動車生産から撤退することになる。