スルガ銀行(静岡県沼津市)のシェアハウス融資で、抱き合わせでシェアハウスオーナーに「フリーローン」を貸し、このローンでウソの資金使途を申告させる不正が横行していたことがわかった。行員らは融資実績を上げるため抱き合わせローンを要求し、行内審査を通しやすくするためウソの使途まで申告させていたとみられる。
シェアハウス投資では、オーナーとなる会社員らがスルガ銀から1棟あたり1億円前後を借り、同時に500万~1千万円のフリーローンを抱き合わせで貸し出されるケースが多かった。ローンは年利7%台と高めで、行員や不動産業者に「シェアハウスへの融資の条件だ」と迫られ、必要ないのに借りていた。
多くは申込書の資金使途欄に「金融商品購入」などとウソを書くよう求められた。フリーローンは資金使途が自由だが、銀行の審査部門が適切な融資かを判断する目的で、顧客にお金の使い道を申告させる。行員は審査で融資に問題がないように装うため、ウソの申告をさせたとみられる。借りた資金の一部は行員の指示で低金利の定期預金に預けさせられることが多かったという。
昨年夏に事実上破綻(はたん)…