大谷翔平が所属する大リーグ・エンゼルスの主力打者で、今季史上32人目の通算3千安打も達成したアルバート・プホルス(38)が左ひざを手術した。29日(日本時間30日)、大リーグ公式サイトが伝えた。回復までに6~8週間を見込んでおり、今季中の復帰が絶望的となった。
プホルスは2001年に打率3割2分9厘、37本塁打、130打点でメジャーデビューを果たしてから、打率、本塁打、打点で安定した成績を維持する大リーグ史上に残る好打者。足の動きを小さくしてタイミングをとる打撃フォームは、大谷も参考にした。5月にプホルスが3千安打に到達した際、大谷は次打者席から雄姿を見守り、「背中を後ろから見られたのは、個人的に特別なことだった」と、喜んでいた。
かねてひざに不安を抱えていたプホルスだが、今季は大谷の加入で一塁守備につく機会が増えた。7月はひざの炎症で故障者リスト入り。ここまで117試合に出場して、一塁での先発出場は70試合。打率2割4分5厘、19本塁打、64打点で、ここ8試合は24打数1安打の不振だった。
また、春季キャンプから大谷の球をよく受けていたベテラン捕手、レネ・リベラ(35)のブレーブスへの移籍も、この日、明らかになった。
リベラは06年までマリナーズに在籍。「ササキサン(佐々木主浩さん)の球を捕ったこともある。日本の投手は、こうやってボールを捕られるのが好きなんだ」と、大リーグの捕手にしては珍しく、大きな音を立てて大谷の球を受けていた。大谷も、「リベラさんには投げやすい」と信頼を寄せていた。
大リーグではシーズン終盤に入ると、ポストシーズン進出の可能性が低くなったチームは、積極的にトレードをして来季への準備を進める。エンゼルスは現在、アメリカンリーグ西地区の5位。開幕時の正捕手だったマーティン・マルドナド(32)も7月にアストロズへ移っており、若返りが一気に進むことになった。(山下弘展)