ベルリンで開かれている鉄道見本市「イノトランス」で、日欧カナダの鉄道車両メーカーが、ITを生かした車両の保守や運行管理のサービスを売り込んでいる。世界最大の中国中車が低価格を売りに海外市場に進出しており、総合サービスで差別化を図る。
会場では、鉄道の車両メーカーや運行会社が自慢の車両を展示している。
独シーメンスの新しい高速鉄道車両には100を超すセンサーがついている。部品の温度や使われる頻度、ドアの開け閉めといったデータを集めて部品の劣化を判断し、壊れる前に交換する。「保守点検にかかる費用を大幅に抑えられる」と担当のトム・ズエスさんは話す。
カナダのボンバルディアも似た技術を披露し、「車両のブレーキパッドの寿命が25%延びる」とアピールする。
仏アルストムは、鉄道車両がブレーキをかける際に生まれるエネルギーを電気にかえ、加速が必要な車両に送って消費電力を抑えるシステムを紹介した。イタリアのミラノなどで実用化しているという。
鉄道車両では、シーメンス、ボンバルディア、仏アルストムが「ビッグ3」と呼ばれてきた。
しかし、中国勢の合併で中国中…