公明党の山口那津男代表は、井上義久幹事長を交代させ、後任に斉藤鉄夫幹事長代行を起用する方針を固めた。国会対策委員長には高木陽介幹事長代理を充てる方向で調整している。一方、10月2日の内閣改造では石井啓一国土交通相の留任を求める考えだ。
石田祝稔(のりとし)政調会長は留任し、斉藤氏が兼務していた選挙対策委員長には佐藤茂樹政調会長代理を起用する方向という。井上氏は副代表に就任。副代表は井上氏を「筆頭格」と位置づける。こうした人事は30日の党大会で正式に決定する。
2009年の野党転落後に発足した山口―井上体制は今年で10年目。井上氏は71歳と高齢で、党内から世代交代を求める声が出ていた。公明が重視する来年の統一地方選や参院選を前に党人事を一新し、党内外にアピールする狙いがある。
新幹事長に就く斉藤氏は衆院9期目の66歳。環境相や政調会長などを歴任し、現在は選対委員長や税制調査会長も兼任している。(星野典久)