サウジアラビア政府を批判してきた同国の著名ジャーナリストが、訪問先のトルコで行方不明になった。トルコ政府は「イスタンブールのサウジ総領事館内にいる」と主張し、サウジ政府は「総領事館を出た後、行方不明になった」と反論。外交問題になるおそれが出ている。
行方不明になったのは、サウジ国籍のジャマル・カショギ氏。米国を拠点にワシントン・ポスト紙などに寄稿し、サウジによるイエメンへの軍事介入やムハンマド皇太子が主導する改革などを批判してきた。
AP通信などによると、カショギ氏は2日、結婚の手続きのためにイスタンブールのサウジ総領事館に入った。同氏の婚約者が同総領事館の外で待っていたが、入館から数時間経っても姿を確認できなかったという。トルコ大統領府のカルン報道官は3日の記者会見で、カショギ氏は同総領事館内にいるとの見解を示した。サウジ側は直後にこれを否定した。
両国の関係は昨年6月、サウジ…