イランの最高指導者直属の精鋭部隊「イスラム革命防衛隊」が米国の無人偵察機を撃墜した問題で、イランのラバンチ国連大使は20日、米国がイラン領空を侵したとして、撃墜を正当化する書簡を国連事務総長と安全保障理事会に送った。
イラン代表部の報道官が公表したラバンチ氏の書簡によると、米軍の無人機は現地時間20日午前0時14分にペルシャ湾の基地を出発。度々無線で警告したのにイランの領空に入ったため、午前4時5分に撃ち落とした。
書簡は、米軍の行為について「違法かつ極めて危険で、挑発的だ」と批判。撃墜は自衛権を認める国連憲章に沿った行動だとしている。
ラバンチ氏は「イランは戦争を望まない」と断った上で、「イラン領域を侵す敵対的行為に対しては適切かつ必要な措置を講じる」と主張。国際社会に対し、米国がペルシャ湾地域を不安定にする措置を取らないようにすることを求めた。(インディアナポリス=藤原学思)