サウジアラビア南部のアブハ国際空港が23日、攻撃を受け、1人が死亡、21人が負傷した。アラブメディアなどが伝えた。イランが支援するとされるイエメンの反政府武装組織フーシが犯行を主張した。
フーシの影響下にあるメディアは、ドローンを使って攻撃したとしている。同空港への攻撃は今月に入り2回目で、12日にはミサイル攻撃で子ども2人を含む26人がけがをした。イエメンでは2015年から内戦が続き、サウジ主導の有志連合軍が軍事介入して暫定政権を支援。イランはフーシの後ろ盾となっており、両国による代理戦争の様相を呈している。
フーシは5月中旬に、ドローンを使ってサウジの石油パイプライン施設を攻撃、施設は一時、稼働を停止した。サウジはイランが攻撃を命じたと主張しており、米国とイランの対立で中東地域の緊張が高まる中、今回の攻撃でさらに対立が激化する恐れもある。(ドバイ=高野裕介)